欧米だけでなく日本でも耳にするようになった「CBD(カンナビジオール)」。
大麻のイメージから誤解を受けがちな「CBD」と、注意が必要な「THC(テトラヒドロカンナビノール)」の違いはぜひ知っておきたいところです。
そこでこの記事では「CBD(カンナビジオール)」の基礎知識についてわかりやすく解説しました。
Contents
「カンナビジオール」ってどんな物質?
カンナビジオール(Cannabidiol=CBD)とは、“アサ(大麻草)に含まれる化学物質”です。
アサ(大麻草)に含まれる化学物質は「カンナビノイド」と呼ばれ、110以上にのぼると言われます。
分類としてはカンナビジオールもカンナビノイドの一種。
つまり、カンナビジオールも大麻草から抽出される成分になります。
「それじゃカンナビジオールも違法な麻薬成分なの?」
と思ってしまいますが、カンナビジオールは違法麻薬とは異なるんです。

カンナビジオールは“ハイになる”精神作用を持たない物質
同じ大麻草由来の物質であっても、カンナビジオールは精神変容作用を持ちません。
精神面にあたえる影響が非常に少ないため、近年医療大麻や嗜好品としてもカンナビジオールが注目を集めています。
一方で、いわゆる“麻薬でハイになる”物質は「テトラヒドロカンナビノール(THC)」。
大麻草から抽出される物質ですが、「テトラヒドロカンナビノール(THC)」には多幸感や陶酔感、幻覚などを呼び起こす可能性があります。
マリファナの主要成分であり、精神に刺激を与える作用を持つのがTHCというわけです。
“大麻=悪”ではなく、「CBD」と「THC」は分けて理解する
日本では“大麻=悪”のイメージが強いですよね。
精神作用の強いマリファナなどは違法ですから無理もありません。
しかし前述したように、CBDであれば大麻成分のデメリットを削ぎ落とした状態で使うことが可能です。
医療用大麻だけでなく、欧米や日本で販売されている商品も「CBD=カンナビジオール」。
てんかんや神経系の疾患にも効果的を言われるCBDなら日本での利用もじゅうぶん検討できます。
まずは、
- 「CBD」は身体への悪影響が極めて少ない
- 「THC」は精神に強く影響する場合がある
というイメージで覚えてみてください。
「CBD」と「THC」の効果と成分の違い
CBD・THCのどちらも大麻草に含まれる化学物質“カンナビノイド”の一種。
しかし、身体への作用や効果については少なからず異なります。
最初にCBDとTHCの違いについてチェックしておきましょう。

「CBD(カンナビジオール)」の特徴
- 成熟した大麻草の茎(くき)、種から抽出される
- 精神変容作用を持たない(ハイにならない)
- さまざまな病気の症状改善などの薬理効果が世界的に期待されている
安全性と医療へのメリットからCBDには大きな注目が集まっています。
「THC(テトラヒドロカンナビノール)」の特徴
- THC濃度の高いものはアサの葉・穂・樹皮などから抽出される場合もある
- 精神変容作用を持つ(ハイになる・多幸感・陶酔感)
- 用法・用量によっては医療大麻として病気の治療に使われる
違法なドラッグとしてのイメージがあるTHCも、医療大麻としての側面があります。
「CBD」と「THC」の共通点
- CBDもTHCもアサ(大麻草)に含まれる化学物質である
- 医療大麻としての使用と理解が進んでいる
- 作用機序の全貌はいまだ解明されていない
こうした共通点はありますが、一般の方にとってはTHCの利用が身近になること可能性は低いでしょう。
今後もCBD=カンナビジオールを中心に医療大麻や嗜好品として浸透する流れは広がる見込みです。
日本では「CBD」と「THC」は違法?合法?
CBD=カンナビジオールを使った製品は日本で合法です。
日本の大麻取締役法では、“成熟した茎・種およびそこから派生した製品は、使用・購入・所持すべて取り締まり対象外”とされています。
逆に大麻草の葉・穂・樹皮は栽培も所持も禁止されており、取り締まり対象です。
つまり、THC濃度の高い部位については日本では違法の扱いとなります。
- CBDは“合法”
- THCは“違法”
と覚えておきましょう。
参考:厚生労働省
まとめ

いまだに日本は“大麻=危険ドラッグ”のイメージが根強い国です。
もちろん、THCをはじめとした有害な成分には手を出さず排除すべきですが、CBDはまったくと言っていいほど別物です。
安全性高く、さまざまな効果をもたらしてくれる成分であることをご説明しました。
ぜひ「CBD」と「THC」の違いを正しく知って、安全なCBD製品の利用を検討してみてはいかがでしょうか?